更年期は人生のターニングポイント ~世界性の健康デー~
9月4日は世界性の健康デー(World Sexual Health Day)
「性の健康」について考え、推進する日です。
性に係わる問題についてオープンに話したり、情報や社会的資源に制限なく、誰しもがアクセスできることは、全ての人々に保障されるべき権利と定められています。
性の国際研究者組織である、
性の健康世界学会(World Association for Sexual Health/以下略称:WAS)が
2010年 、9月4日を「世界性の健康デー」に定め、世界各国に性の健康(セクシュアル・ヘルス)と性の権利(セクシュアル・ライツ)を推進しています。
また2019 年にWASは「セクシュアル・プレジャー宣言」出しました。
「セクシュアル・プレジャー」とは快感・快楽・悦び・楽しさのことです。
またこれは、パートナーから得られるものだけでなく 個人単独のエロティックな経験も含まれています。
さらに、身体の興奮だけでなく、心理的な満足感 や楽しみも含まれており、このような感覚を得るには、思考、空想、夢、情動や感情も含まれると定義されています。
あなたのプレジャーに大切なこと
- 自己決定=YESと言える
- 同意を得る
- 安全である
- プライバシーが守られている
- 性的関係について互いに公平なコミュニケーションが取れ、交渉できる関係である
- 自分の体は自分のもの、パートナーに合わせるものではない
- 自分の体は自分がまず第一に触り、他人に触らせるものではなく自己管理すること
具体的な例
更年期やストレスにより女性ホルモンの分泌が低下すると、膣が乾燥します。
その結果性行為は痛く、苦痛なものと感じます。
しかし「パートナーに浮気される」「逃げられる」などの情報をインターネットなどで目にすると、「相手に喜んで貰いたいから我慢して受け入れるしかない。」と考えます。
この思考ではあなたのセクシュアル・プレジャーは保障されていません。
なぜこのようなことがおこるのでしょうか?
性行為そのものの主導権が相手にあるため生じるのです。
主導権が相手にある他の例
- 避妊をして欲しい
- 体位を変えて欲しい など
自己決定権を失い続けると、生きていく上で必要な自分を肯定する力そのものが低下してしまいます。
改善策
- 痛い理由を知り、相手になぜ痛いのか伝える
- 安全で安心のため避妊してほしいと伝える
- 気持ちのいい場所をお互いに探求し合い、共に喜びあいたいと伝える
最後に今年8月に開催された、日本性科学学会で興味深い発表があったのでシェアします。
セクシャリティ研究会 荒木乳根子先生ら、ジェクス株式会社との協力研究です。
データーの分析は人それぞれなので、皆さんは違った解釈をされるかもしれません。またこれが正解でもありません。
配偶者への愛情がある
2012年調べ
40代 男性91% 女性81%
50代 男性88% 女性87%
60代 男性89% 女性83%
男女ほぼ同じくらい愛情があると答えています
素晴らしい!!
しかし10年経過した2022年は、以下のように変化しています。
10年経過したとは、つまり40代の人は50代に、50代の人は60代になられたので(同じ人からデータとっていないので多少のずれもあるでしょうが、比較対象として横に並べてみました
2022年調べ
40代 男性83% 女性75%
50代 男性88% 女性65% ⇦(男性91% 女性81%)
60代 男性89% 女性67% ⇦(男性88% 女性87%)
70代 男性89% 女性80% ⇦(男性89% 女性83%)
なんと40代だった人、50代だった人は共に10年の間に配偶者への愛情は20%近く減少しています。
10年の間に何があったんだろ?と考えていると
これってまさに更年期の期間じゃありませんか!
こちらのブログで何度も取り上げていますが、更年期の期間は
精神的には、意欲が低下し何をするのも億劫になる。
身体的には、膣の乾燥が始まりセックスを苦痛であると感じがちです
さらに他のデータも見てみましょう
性生活の満足度について
2012年調べ
40代 男性50% 女性59%
50代 男性44% 女性61%
60代 男性41% 女性70%
2022年調べ
40代 男性51% 女性63%
50代 男性40% 女性71%⇦(男性50% 女性59%)
60代 男性43% 女性79%⇦(男性44% 女性61%)
70代 男性51% 女性88%⇦(男性41% 女性70%)
なんとこれは予想を裏切る結果です
10年経過しても男性はどの年代も半数以上の方が満足していないが、女性は10年の間に10〜20%近く満足度が上がっています
あれ?
愛情が薄れているのに、なぜ女性は満足しているのか?
一体更年期の女性に何があったのか?気になりすぎて
配偶者間のセックスレス化のアンケート結果も調べてみました
2012年調べ
40代 男性59% 女性54%
50代 男性86% 女性75%
60代 男性79% 女性80%
2022年調べ
40代 男性51% 女性71%
50代 男性77% 女性85% ⇦(男性59% 女性54%)
60代 男性79% 女性91% ⇦(男性86% 女性75%)
70代 男性82% 女性91% ⇦(男性79% 女性80%)
たった10年の間のセックスレス増加率が予想以上に多く、驚いてしまいました
長々と連ねてきましたが
セクシュアル・プレジャーとは快感・快楽・悦び・楽しさのことであり、
身体の興奮だけでなく、心理的な満足感 と楽しさも含まれていると冒頭に記載しました
このことより、快楽とは嫌なことをされないことも含まれています
自分の体は自分のもの
自分が納得のいくプレジャーを追求しましょう
最後に私からのメッセージです
「今日はしたくないって伝えても良いのかな?」
「女性が性欲を持つことはおかしいのかな?」
このような感情は誰かに決められるものではありません
満足できる性的な快感を得ることが「性の健康」であり自己決定権を持つことで、
今まで不快だった性を、快適な性へ変化させることがあなたの大切な「性の権利」です。
プロフィール:
岡下 真弓(おかした まゆみ)
ヘルスコンサルタント・薬剤師
大学卒業後、化粧品の研究員として女性の肌・薬品・女性ホルモンの研究をしていた時、「女性は生涯を通してホルモンと付き合っていかなければならない」ことを実感しました。女性ホルモンのバランスを整えることで、心も体も安定し、家庭や職場でもその人の能力や特性が最大限に発揮されることを知りました。
同時にホルモンバランスの乱れは、うつ症状、やる気の低下、気分のムラなどを引き起こし、女性が能力を発揮するのを妨げるのだということも感じました。
その後、薬剤師として多くの患者様と会話をしていく中で、病気や不調を抱え薬が必要になる前に、事前のケアが必要だと強く感じ、フリーランスになる。以降、医療よりも気軽にアプローチできるアロマを通じ、セミナー・講座などで女性ホルモンの啓発活動を続けています。
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